302 奈良研修・7(法隆寺)

奈良研修とうとう7回目です。

今頃、奈良は秋の紅葉で美しいころなのでしょうね。

やっと、

二日目の夜に奈良の街にたどり着きました。

こんな田舎?

(すみません私の住んでいるところは

もっと田舎なのでしたしみを込めて言っています)

というところからあと1?ほどで着くそうです。

レンタカーを返し、ホテルに向かいました。もう、へとへとです。

研修大変!

しかし、次の日、頑張って起きると、

今度は、奈良市近郊の法隆寺、

唐招提寺、薬師寺めぐりです。

駅で割引チケットなるものを売っていて、

それを購入すると列車で法隆寺に向かいました。

高校の修学旅行で行った時の

記憶を思い出しながらの見学です。

駅について、バスに乗り換えると、法隆寺前につきました。

さすがに門前は大きな通りで、その巨大さを感じさせます。

門をくぐると道が左右に延々と続きます。

左に巻いて中に入ると回廊に囲まれた

広い中庭に出ます。

中門は修復中だったので見ることはできなかったのですが、

五重塔と金堂がそびえています。

この風景はガイドさんといた記憶が何となく残っています。

五重塔の中を覗くとお

釈迦様の生涯の四つの場面を塑造で表現されていました。

その造形のすばらしさに驚くばかりです。

こんなものの記憶はありません。

こんなに素晴らしいものがあったのか、とそれも驚きです。

それから、金堂に向かいました。

中には古い仏像と四天王が安置されています。

周りの柱と厚い板壁を見ると黒ずんでいました。

守衛の方に聞くと、

「古いままの木材と新しい木材が使われてる。

この色が黒いのはここが火災にあった時のものだ。」

「えっ?火災?」と聞くと、

「ここの壁画の修復をしていた時に、

使っていた電気座布団が発火して壁画が燃えてしまった。」

とのことでした。記憶が突然よみがえってきました。

そう、私の数少ないテレビの記憶の一つです。

どこかの国宝の壁画を和紙を

めくりめくり写し取っていた映像が焼き付いています。

それは、焼ける前か後かはわかりません。

そのあと、資料館に行きました。

資料館の中に展示してある六体(?)の釈迦像の内、

二体ほどに光背がついていないのを監視の方に質問しました。

そうすると、

「これはどうもホントに同じシリーズかどうか分からないらしい。」

と話をしていただき、

そのあと「本当はよくわかっていないものが多くてね。」

「この仏像の手は実は後でつけられたんじゃないか、

って話だし、この玉虫厨子の中の仏像は

何度か盗まれて今のものが安置されているし、」

などなど、たくさんのことを説明してくれました。

途中からは別のギャラリーも引き連れながらおじさんの説明が続きます。

まるでガイドさんです。

おじさんは時計を見て、

「あっ。」というと急にいなくなってしまいました。

たぶんかなり休憩時間に食い込んだんだと思います。

それから、先に進むと百済観音像がありました。

これは私が修学旅行の時に唯一記憶にある仏像です。

その時は、このやせ身の平面ぽい仏像の

どこが美しいのか、と思っていました。

布の流れフェチの私は、

もちろんその仏像がまとっている布を観察しました。

かなり大胆な動きをしながら下がっています。

その布の流れのなんと原初的でダイナミックで、

装飾的な、デフォルメされた美しさ!

立っている姿に流れる躍動感。

ただ立っているだけで

これだけのダイナミックな流れと躍動感がほとばしり出るなんて!!

「こんなものだったんだ!」

開いた口が塞がらないすごさです。

ただただそこで立ち尽くしては、

うろうろ、また立ち尽くしを繰り返してしまうのでした。

そして、そのことが分かるようになったことの嬉しさに

ただただ感謝するのでした。

「エーン、先いけないよ~」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です