307 同級生

先日歯を磨いていると金輪が外れて、

歯が縦に2つに割れてしまいました。

調子があまりよくないので、

歯医者に行かなくてはと思っていた矢先のこと、

さっそく歯医者さんに電話しました。

とりあえず、金輪を留めてもらい、

後日治療に行くことにしました。

この歯医者さんは、

以前、福岡の知り合いの方に紹介していただいた歯医者さんです。

 

「どこかいい歯医者さんいませんか?」

と聞いて紹介していただいたのですが、

なんとわが唐津市

(福岡市から40km、家からは10kmほどの距離)の歯医者さん。

それも、なんと、私の高校の同級生だったのです。

最初に行ったとき、

お互いに、「なんか見たことあるね~」って感じで、

判明しました。私が顔と声を覚えている数少ない同級生です。

前回は、キンダーハープの制作と引き換えに

犬歯を割ってしまったのですが、

今回は引き換えるものもなく、反対側の犬歯が割れてしまいました。

前回の時、

「ほかの歯もひびが入ってるよ。

夜中にかなりひどい歯ぎしりしているんだよ。」

「ストレスが多いとそうなる。」と言われ、

ストレスのない人生を心がけようと決心しました。
まだ、ストレスの多い生活を過ごしていたようです。

ちなみに、「ストレスが溜まってるんだって。」

とほかの人に言うと、「えっ?井手さんストレス??」

と笑われます。

よっぽどストレスがないように見えるのでしょう。

無くて七癖、ならぬ、無くて七ストレスです。

治療の日がやってきました。

割れた歯を抜いて、それを接着し、

再び埋め戻すという治療です。

前回も同じ治療でした。

そのときは一つの学びがありました。

歯を抜かれるときに、

自分の魂の一部を持っていかれるような体験をしました。

そして、自分は小心者だということを再認識したのです。

そして、外見と魂とは別物であるということを認識しました。

男性で、どれだけたくましくても

それは外見上の肉体的な運動能力的たくましさであって、

中身とは別物なのです。

魂のたくましさって、筋トレで鍛えることできないし、

どうやって鍛えていったらいいのだろう、と思ってしまいます。

魂の姿をその人の中に見ることが出来たら

面白いだろうな、と妄想してしまいます。

筋肉隆々の厳つい人の中に、

なよなよとした魂の姿があったり、

か弱い女性の中に筋肉隆々の魂がいたり…

今回はそれほど魂は持っていかれませんでした。

魂が成長したのでしょうか?

抜いた歯を生食(生理食塩水)に漬けて洗浄しながら、

質問を始めます。

「この治療、保険効かないっていうけど、

保険で治療するとしたらどうするの?」遅めの質問です。

「歯を抜いて、その隣の2本の歯を削ってブリッジにする。」

「えっ?この治療がいいように思うけど、皆なぜしないの?」

「ほとんどの歯医者さんやらない。」

「歯医者さんもうからないし。」

「歯医者さんだったら、皆この治療ができるの?」

「そんなにできないと思うよ。」

「自分ところは、治療する歯医者じゃなくて、

予防し、経過観察する歯医者さんなの。」

そういうところは佐賀県でも2つしかない。」

「井手君も前の時から定期的に来てれば

こんなことにならなかったろうに。」

「それにしても、この歯ひどいね~!」

「ひびがバキバキ入ってる!」

ぶつぶつ言いながら歯に穴をあけ接着していく。

ソーラーやかん沸かしなどおいて、

なんだか変わっているなとは感じていたが

(高校の時からユニークだった)、

こんな身近に名医がいたなんて…

灯台下暗しとはこのことだ!

よくあることだよね。

看板の電球は切れてても気にしないのに(失礼!)

見事、接着した歯を再度差し込み。開放!

最初の食事は、

堅麺しか食べたことのない牧のうどんに行って、

周りの男たちの目を気にしながら、

屈辱の軟麺注文。おまけに素うどん。

やってきた素うどんをフウフウしながら、

ふと子供用のお椀に目が行く。

「熱いのはまだよくないかもしれないから、

取り皿もらおうかな…」

「あっ!別皿で持ってきてもらった

天かすが入ったおわん!」

恥ずかしい思いをすることなく

お椀が手に入り、うどんを取り皿に入れ、

「冷めたつゆがあれば…」

「おっ!忙しさのせいで置き忘れられた

前の人用の追加つゆの小さいやかん!」

なんと、今日はみんな私に親切なんだろう。

屈辱も忘れ、ゆっくりとうどんをいただきました。美味しかった!

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