月とヨモギ
女性性に寄り添う薬草
植物という対象が自ら語る言葉に聞き入り、
私たちの魂の中に受け入れ、
対象の本質を見抜こうとする…
ヨモギは立派な花を咲かせようとするキク科の一員なのに、
花の形成を拒むように生命的な領域に留まり続けようとします。
これがヨモギの最大の特徴なのです。
夏が近づくと側枝を伸ばし始め、
繊細な葉をつけるようになります。
こうしてヨモギは、旺盛な地上的生命力と同時に
香りなどの天上的な質も保持し続けます。
このヨモギの姿こそ、
とくに女性の月経に関わる諸症状への有効性が期待される、
薬用としてのヨモギの源泉です。
その姿は月の持つ二面性そのものであり、
女性の月経リズムと深く重なり合うのです。
古来の人がアルテミン「月の女神」と呼び、
薬草としてその効用が広く知られた、ヨモギ──
本書は、その姿をあらたに呈示する。
●目次
1ヨモギと出会う
2ヨモギの観察
3『キク科』の中のヨモギ
4ヨモギの熱と光
5月とヨモギと女性
6前半の纏めに代えて 月経と鎮魂
7月─生命と宇宙諸力の仲介者
8神話にみる月の諸力
9母性とは何か──イシス神話
(イザラ書房さんHPより)
◆インフォメーション
著者:吉田秀美・丹波敏雄
出版:涼風書林
ページ数:125ページ
発売日: 2022/3/24
サイズ:A5判フランス装 約21 x 13.5x 1cm
ISBN978-4-903865-51-5
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