恐山に行っている間に、時間は経ってしまい、今や浦島太郎状態です。何度かこういうことがあったような気がします。
また、普段の日常に戻ります。
いつもの忙しい日々が訪れます。
そんな中で、楽しみなのは、飛行機から窓の外を眺めることです。
様々な現象と出会い尽くした感じがありますが、でもやはり外を眺めるのは楽しみです。
この日も窓側の席を取りました。
飛び立って早速窓の外を眺めてみましたが、雲ばかりです。
せっかくカメラも用意しましたが、あきらめてパソコン作業に移ります。
ふと、窓の外を眺めてみました。
暈現象が起きていました。
「 おっ!暈現象が起きている。」
「結構はっきりと出てるじゃないか!」
「まあ今日は、こんなところかな。」
と思い、またパソコンに向かいました。
ふと、外に目をやると、暈現象の下に今までに見たことのない状況が広がっています。
冠水平アークです。それもとても鮮やかです。
慌ててカメラを探すと急いで撮影です。
手が震えます。
こういう場合、一刻を争います。
次の瞬間には消えてなくなることがよくあるからです。
パシャ
なんとか撮影しました。
ほっと安どしました。
その色合いはすぐに薄くなっていきました。
すごかったな~!っと思いながらまたパソコンに向かいます。
また窓の外を眺めてみました。
そこには、先程よりも鮮やかに冠水平アークが出ているではありませんか。
目が点、というか、くぎ付け状態です。
しかも、今度は消えることなくずっと続いていきます。
姿を変えながらずっと、ずっと続きます。
暈現象と同時に起きています。
何度も、何度も写真を撮ってしまいました。
もう、仕事どころではありません。
飛行機は次第に高度を下げていきます。
「すごかったな!」とほっと一息つきながら、眼下に広がる雲を見ていると、
白い雲の上にベールのように黒い雲が乗っています。
何とも不気味な情景です。
普通では考えられないからです。
だって、空は真っ青に晴れていて、それに照らされた雲は真っ白のはずです。
ところが、濃いグレーの色をしているのです。雲に色がついているとしか考えられません。
私の驚きを、祝福するかのように消えていた冠水平アークがちらりと姿を見せました。
* *
この日は夕方です。夕方に飛行機で帰ってくることはあまりありません。
なんとなーく、空を眺めながら帰ってきていました。
すると、空に長く伸びたグレーの帯があり、その先がぼんやりと円く明るく輝いています。
不思議な現象だ…
そう思いながらしばらくたつと、今度は前回見たグレーの薄い雲が現れました。
「これは知ってるぞ!」というと、
「じゃあ、これでどうだ!」と次の手を出してきます。
そのグレーの雲が何とも言えない色合いに輝きだしました。
そして、福岡に降り立つ前には、極彩色で輝き始めました。
合掌してしまいます。
空には、一体どれだけの現象があるのでしょうか?
2017.12.15