皆さん、
ハラハラドキドキの瞬間もお楽しみかもしれませんので、
期待に応えて(?)、大変な目にあった報告をします。
いつぞや、つれづれを見て
「井手さんの企画する海外研修には絶対参加しない!」
と言ってくれた方がいらっしゃいました。
結構、スリリングで面白いと思うのですが…
これから何が起きるかわかりませんが、
取り合えず、ここまでの間では一番のプチ危機か、と思います。
ドコモで開始された
1dayサービスを利用することにしました。
今年から始まった新たなサービス内容で、
自分の持っている一ヶ月のデータを引き継げるサービスです。
昨年までは1280円かかっていたサービスが
980円になりました。
世の中、どんどん便利になっていきます。
昨日の昼から24時間使えます。
夜にこのグーグルマップの経路サービスを使って
ベネチアを歩いてみましました。
ところが方向が分からなくなり、全く使えません。
目的地になかなか行きつきません。
グーグルマップを切ってなんとかこの危機を切り抜けました。
ふと、思いました。
迷路はこのベネチアから始まったのじゃないかと。
地図を見ながら歩くときに、
うまく歩かないと水路に行き当たって戻らなければなりません。
うまく橋を通らなければなりません。
さて、次の日、
ベネチアを離れインスブルック(オーストリア)に向かうために、
グーグルマップと経路案内を使うことにしました。
出発の時間、乗り換えの時間、
どこで乗り換えたらいいか、がきちんと出てきます。
何と便利になったことでしょう。
グーグルマップに
記載されている時間より少し早く動くことにします。
少しは賢くなりました。
歩いて船の場所に向かいます。
多分、予定より一つ早い船に乗ります。
マップでは二つ目の停船場を示していますが、
ベネチアの駅は一つ目のようです。
「マップでは分からないこともあるんだよね。」と思いつつ、
一つ目で降りると、駅の切符売り場に向かいます。
時間はあまりありません。
切符売り場は時間がかかります。
なんとか、対応してもらい切符を買おうとすると、
なんだか様子が変です。
この列車に乗りたいんだ、とスマホを見せます。
違和感と共に、
とりあえず、切符を売ってくれました。
「どこから乗るの?」と訊くと
「ベローナまではバスになっている。」との返答。
来たー!
「バスセンターはどこ?」と訊くと
「ここから5分」との返事。
バスの出発まであと6分です。
急いで駆け出し、
スーツケースを持ち上げながらアーチ橋を渡り、
何とか2分前にたどり着き、乗ることが出来ました。
これに乗らないとベローナからの列車に間に合いません。
二台が繋がったトレーラーバスです。
次は、降りるバス停です。
放送などはありません。
後ろの車両に座っているので運転手にもきけません。
バス停も小さく書かれています。
頑張って、バス停の看板を見ます。
あっ!あった!
でも同じ名前でも番号が違う?
C6に見えます。
降りるところはC4です。
この先番号が減っていくのだろうか?
ふと下の列にC4が目に留まりました。
発車間際のバスの開閉ボタンを押して、何とか脱出。
すかさず、そこに立っている女の人にスマホを見せ、
バス停がどこかを聞きます。
そばにトランクを持った男の人が2人ほどいますが、
旅行者であてになりません。
女の人は向かい側だ、と教えてくれます。
急いで、その場所に向かいます。
そこには一台のバスが止まっていて、
人だかりがしています。
ツアーのバスか何かでしょう。
このバスが走り去ったら
目的のバスが来るか、と思いきや…
どうも、このバスが乗るバスのようです。
みんなバーコードの付いた紙を渡しています。
係の人に尋ねると、
「紙はどこ?」と言われました。
そんなものは持っていない、というと脇にどかされます。
切符を買えるか?と食い下がります。
「20€持ってる?」と言われます。
「50€札しか持っていない」と答えると、
運転手を含めて協議しています。
誰もお金を割れないようです。
最後にやってきたおじさんが両替してくれました。
一番前の席に座ろうとすると、
そこは係りの席だとのこと、
後ろに移動しました。
なんという大変な状況だったのでしょう。
どの瞬間を逃しても、
ここにはたどり着いていません。
だいたい、数分間の乗り換え時間で
チケットなど買えるはずがありません。
この後は列車チケットを持っているので、
道さえ間違えなければ大丈夫です。
ふと前を見ると、
バスの時計が5:26になっています。
4時間ほど遅れています。
でもお構いなしです。
さすがイタリアです。
でも、ネットが繋がります。
さすがイタリアです。
ネットの暗証番号を書いた紙は
テープで中途半端に留められ、
今にもはがれそうです。
さすが、イタリアです。
高速道路を順調に
ひた走りに走るバスが突然スピードを落としました。
事故か何かの渋滞です。
見事に遅れることになりました。
やっぱりね、そうだよね。
こんなことだよね。
何十分もかけてやっと事故現場へ…
そこには大型トラックが横倒しになり、
運転手はリュックをわきに置いて
中央分離帯のところに座っています。
良い天気で日向ぼっこをしているように見えます。
後で座席の下を触ってみると、
そこに蓋があり電源が取れるようになっています。
さすが、イタリアです。
目的地に着くと、ゆっくりと、
バスを降り、駅へゆっくりと向かいました。
そこはサクラのような花が満開でした。
駅で事情を話すと、
次の列車に乗っていいと言ってくれました。
お昼をゆっくりと取り、
余裕をもって次の列車に乗りました。
あの、バタバタは何だったのでしょう?
どこに問題があったか
ゆっくりと考えてみたいと思います。
2018.06.01.