ベローナから列車に乗ってドイツに向かいます。

プチトラブルに遭遇しながら

満開の花に包まれたベローナ駅にたどり着いた話は

前回書きましたが、

一つ忘れていたことがありました。

駅前広場の敷石の上を歩いているときに、

排水溝のような鉄柵がありました。

なんとなく覗いてみました。

とても深い溝です。と、びっくり!

なんと、そこに車が沈んでいるではありませんか!

な、なんと、下は地下の車の駐車場だったのです。

柵の隙間から、石ころでも落としたら、

下の車に傷がついてしまいます。

さすが、イタリア!を通り越しています。

まずはオーストリアの

インズブルック行きの列車に乗り込みました。

途中列車は

素晴らしいアルプスの山岳地帯を通ります。

オーストリアに向かう

この一帯は南チロル地方というようです。

食堂車に向かいました。
食堂車で一服です。

もちろん、パソコンで仕事をしています。
これは証拠写真です。

ふと、窓の外を見ると高いところに道路があり、

車が登っていっています。

あそこを走れたら眺め良いだろうな!
と思います。

ふと、窓を見ると、
砂ぼこりが付いた窓に誰かがハートのマークを描いています。

私を歓迎してくれているんだ、とうれしくなります。

 

日本の列車から消えてしまった食堂車を十分に堪能ました。

時折、はるか遠くに高いアルプスの山々が見えています。


そうこうするうちに列車は

インスブルックの駅につきました。

駅の周りは高い山々に囲まれています。


ネットで探したホテルは

町の郊外の眺めのいいところを選びました。

眺め9割の人間ですので。

駅からバスで登っていきます。

オーストリアのバスは最新だし、

安心と思っていたら、
次のバス停の案内が電光掲示板に出ません。

宝の持ち腐れです。

前に座った方に

「これは初心者の旅行者にとっては難問ですね。」
と話しながら、

バスは坂をどんどん登っていきます。
それにつれて、眺めもよくなっていきます。


それにつれて乗客も少なくなり、

とうとう私一人になりました。

よくあるパターンです。

終点の一つ手前のバス停で降りると、

目の前がホテルです。
その周りには何もありません。

 

ホテルに入ると静かです。

「予約の時にあと一部屋だったので、

満室だと思いました。」と言うと、

「イースター休み明けで、お客さんはほとんどいません。」

「一人部屋は、

一部屋だけなのであと一つになっていたのです。」

との答え。

なるほど、と納得しました。

部屋はとても素敵でした。

窓からは、高い山々が見えます。

おまけに、ホテル案内のパンフレット入れが

フェルトでできていて
とてもかわいいです。

 

「夕食を食べられるところはありませんか?」と尋ねると、
30分ほど降りたところに町があって、
そこにおすすめの郷土料理のレストランがある、

と教えてくれました。

暗くなりかけた森の中の近道を抜け、降りていきます。

森にはまだ雪が残っています。

レストランに着いてメニューを見ると、
どれも見慣れた懐かしいものばかりです。

どうも、南ドイツとオーストリアの料理は似ているようです。

ちなみに、

使われている言葉もドイツ語で、なまりもどこか似ています。

グラシュズッペを注文しました。

濃厚ビーフシチューのようなものです。

それと、クヌードルです。

ジャガイモでできた大きなお団子のようなものです。
久々のドイツ、

いやオーストリア料理のとてもおいしかったこと。

ホテルから一つ先のバス停が終点で、

そこにリフトの乗り場があり、
そこから目の前の山を登っていくそうです。

イースター休みまでが

スキーのシーズンですが、

今年は特別雪が多いので、

イースターが過ぎてもまだ滑れるそうです。

シーズンが終わるとリフトはいったん止まりますが、
今度は夏の登山シーズンになると再開するそうです。

ホテルのオーナーの奥さんは
「私たちは、こんなに雪が残っている状態でも、

山には登るよ。」とのこと、さすがチロル地方育ちの方です。

ホテルには、

なんとサウナもついていて、スキーの後の疲れを癒せます。

残念ながら、

時間がなくサウナには入れませんでした。

ちなみに、このバス停はローマンホフという名前です。

ローマ人のお家という意味です。

意味を訪ねると、

この道はその昔ローマ人が通った道だとのことでした。

ローマ人ははるばるアルプスを越えて

北へ向かっていったようです。

次の朝出てきた朝食は、驚くべき、超豪華な物でした。

「す、すごい!」と言うと、

「うちは夕食を出していないから、

せめて朝食でも豪華にしようと思って。」
との答え。

お腹いっぱい食べました。
ごちそうさま。
日記のようです。

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