好天の暑い日々が続きます。

でもこれもそんなに長いことではないので、堪能したい(?)

と思います。

私が住んでいるところは田舎なので、天の川が見えます。

これは、自慢のひとつです。

この真っ青な青空が、夜になるとたくさんの星々を透かして

見せてくれると思うと、とっても不思議になります。

光を受けると空気の中の濁りが鮮やかに輝いて青いベールで被うのに、

光がなくなると透明になるって、とっても驚きです。

今の時期の夜空はとても賑やかです。

お日さまが沈み、夜のとばりがおりてくると、

南の空で木星と土星が明るく輝いています。

その左には、天の川を吸い込みながら、射手座が輝いています。

また一つ右側にはさそり座が、堂々と体のすべてを見せています。

夜中になると、赤い火星が上がってきます。

そして、明け方には金星が、明けの明星として燦然と輝いています。

「金星の影だ!」「金星の影だ!」

と4月ごろ大騒ぎしていた、宵の明星(夕方に見える金星)は

しばらく姿を消したかと思うと、

今度は朝にやってきていました。

一晩中、気が許せません。

寝不足になりそうです。

先日、どんどん細くなっていく二十五夜ぐらいの月が金星の左側6度ぐらいの所に来ていました。

ふと、以前、飛行機の中で昼間の金星(と言っても朝方)を発見したこと

を思い出しました。

その時も、明け方に細い月と金星との距離を測って記憶しておいて

金星を発見しました。

今回もそれができるかも、と期待をもって、腕を伸ばし、

指の本数で距離を測りました。

明け方になり空が次第に明るくなる中、何度も金星の確認をしました。

段々と確認が難しくなる中、指で測っては場所を特定し、

何とか発見することができました。

そして、ついにお日さまが昇ってからも苦労の末、発見できました。

地上での金星の発見記録更新です!

昼間の金星を発見しようと、

木や電柱や建物の影に隠れて眺めていた日々が頭によぎります。

もう挙動不審の変な人になる必要もありません。

長い月日でした。

一度記録の壁が破られると、次々に更新されるのは世の常です。

その後、なんと太陽が高く昇る12時ぐらいまで発見することが

できました。

場所を特定して発見するまではかなり大変ですが、一回見えると

かなりはっきり、くっきり小さな白い点が見えます。

でも、見失うと再度探すのが大変です。

これほどにまで、秘密のベールに包まれていた昼間の金星。

でも、見えるようになると、

見えることがあまり特別なことでもなくなっている気がしてくるから

不思議です。

     *        *

駐車場で、皆さん細い月探しから始まって、金星探しが始まりました。

その中の一人のお母さんから

「目があまり良くなくても見えるんですか?」と聞かれて、

「大丈夫ではないでしょうか?」と答えていたら、

突然「みえた!」の叫び声、いや感嘆の声。

記録のハードルは、より低くなっていました。

今日も、金星は昼間の空をめぐっていることでしょう。

見つけられたら、白い点になって。

2020/08/21  井手芳弘

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