梅の花が満開です。
途端に、春の感じがしてきます。
でも、私の心はどんよりとした雲がかかっています。
というのも、パソコンがパゲてしまったからです。
パゲるという言葉は標準語だと思っていましたが、
調べてみると、福岡辺りの方言のようです。
自分の置かれた環境で気持ちが沈むのはおかしい、
と考えていましたが…
パソコンが壊れただけでこんなに落ち込むとは…
修行が全くできていない自分に呆然です。
東京での滞在中にカフェに寄りパソコン作業をしました。
その後、外で電話をし、
今度は別の喫茶店(そんな雰囲気)でパソコン作業です。
都会はカフェがたくさんあるから便利です。
ところが、パソコンが立ち上がりません。
‥‥‥‥
電源を入れたり、切ったりしてみますが、
反応しません。
ピンチが訪れるのは海外旅行の時だけだと思っていました。
身近にピンチは潜んでいました。
頭から血の気が引いていくのが分かります。
ピンチの幕開けです。
実は、最近パソコンのキーの調子が悪くなっていたのにそのままにしていたのです。
開けっ放しのパソコンが寝ている間に雨に打たれ、びしょ濡れになってしまったのが原因です。
それで、仕方なく、キーボードを常に持ち歩いていました。
「ネットで、キーだけでなく本体も調子悪くなる可能性がある、
と注意されていたのに。」
後悔が頭の中を駆け巡ります。
忙しさにかまけて後回しにしてしまっていました。
次の日からは学園で授業があり準備もしなければいけません。
HPの更新作業もしなくてはいけません。
メールでのいろんな連絡もあります。
ピンチです。
喫茶店でスマホを使い同じ機種の中古パソコンがないか、検索します。
こうなることを無意識に予想したのか、
最近、パソコンのハードディスクの載せ替えなどの動画を見ていました。
そうだ、ハードの入れ替えだ!
やけに分厚いオムレツが挟まったオムレツサンドを頬張りながら、
スマホを駆使し、同じ中古の機種がないか検索します。
同じ機種だったら、入れ替えがスムーズかな?という考えです。
「大宮、ちょっと遠い。」
「新宿、八王子から中央線一本で行ける!」
「よっしゃー、新宿だー!」
途中、パソコン屋さんに寄り相談。
ハードの入れ替えは可能だ、とのこと。
「ハードがきちんと反応するか見てあげようか?」
「わざわざ新宿まで行って買ってきても無駄になるし。」
と言われたのですが、賭けてみることに…
往復の列車の中で翌日の授業の準備をしながらパソコンを買ってきました。
100均でパソコンを開けるためのドライバーと静電気除去用のビニール手袋を買ってきて、
早速ホテルの部屋で作業です。
禁断のパソコンの中を開きます。
開けてしまえば、もうパソコンの保証は効きません。
慎重に壊れたパソコンのねじを外し、
中からハードディスク(と言っても小さなカード)を取り出します。
そして、新しいパソコンのねじを外し、
同じようにハードを慎重に抜き、
壊れたパソコンのハードを差し込みます。
小さなピンがたくさんついているので、
曲がったりすると取り返しがつきません。
手が震えます。
いつの間にか手袋を外しています。
小1のときに、修理しようとして壊して隠した時計のトラウマが頭をよぎります。
フウ~
何とか入れ替えて、
「さあ、起動!」
電源ボタンを押します。
手を合わせます。
パソコンが立ち上がり、
青い表記が!
<bitlockerを入れてください>
What??
ビットロッカーって何??
聞きなれない言葉です。
どこかのロックグループ?
いや、綴りが違う。
また、元のハードを差し戻し、
ネジを留めて、bitlockerの検索です。
どうも、Windows10からのパソコンのハードは自動でロックがかかっているようです。
なんと48桁の数字を入れなければいけません。
そんなの頼んだ覚えがありません。
おまけにその数字はパソコンの中に記憶されているそうで、
事前にメモしておいてください、とのこと。
初めて聞くことばかりです。
マイクロソフトのアカウントに入っているようで、
早速登録しているメールアドレスを入れて、
アカウントに入ってみます。
なんと、そこには入っていません。
さっぱり訳が分かりません。
お・て・あ・げ、です。
あれこれ、頭を振り絞って対策を考えます。
一昨日、準備のためにほぼ徹夜状態だったのが災いして、
のどが痛く、風邪を引いたようです。
さ・い・あ・く、です。
HPの更新作業や翻訳作業、メールの連絡、
などやることがたくさんあるのに…
次の日、別のパソコン屋さんに行って見てもらいましたが、やっぱり駄目です。
如何に自分がパソコンに依存していたのかがいまさらながら分かります。
すべてのデータはパソコンの中にあるために、どうしようもありません。
PCも電気がなければただの箱。
一句できました。
新しく買った中古パソコンを駆使し、
帰りの列車の中でHPの更新作業をし、
何とか無事に終えることができました。
* *
唯一の頼みはクローン作製アプリで11月にパソコンのハードのクローンを作っていたことです。
家に戻って、クローン作製ソフトを使ってトライするも、うまくいかず。
そもそもそれがうまくいかなかったから、
別のパソコンにデータを移せなかったのです。
英語で何とかを何とかしてくれ、と出てきます。
日本語で書かれてもわからない用語で、お手上げです。
新たにクローン作製ソフト付きのハードを買ったり、
いろいろ試しましたが、うまくいかず。
最終的に、ソフトを削除し、再度入れ直してOKに!
やったー!
パソコンにデータを入れ直して起動!
ところが、
<メールアドレスに送った番号を入れてください。>
とのメッセージ。
そもそも、メールソフトが立ち上がっていないので、
メールが受け取れません。
別のパソコンにメールソフトを入れてメールを受け取れるようにして、
再トライ!
何とかパソコンを立ち上げることができました。
万歳!
で、判明したのですが、
そもそも、マイクロソフトのアカウントに入っているメールアドレスが違っていたのです。
そのアドレスを入れて、アカウントに入ってみます。
あった!!
ビットロッカー!
なんと、初歩の初歩の勘違いでした。
そもそものメールアドレスが違っていたのです。
壊れたパソコンが戻ってきたら、
再度挑戦です。
うまくいきますように。
2024/2/16 井手芳弘