2回ほどお休みをしてしまいました。
気が付くと、7月末にスイスのドルナッハで行われるライア100周年大会も間近になりました。
参加される方々も、準備で忙しいことかと思います。

ドルナッハは、スイスの主要都市の一つであるバーゼルから列車で3駅のところにあります。
バーゼルはホメオパシー医学を始めたハーネマンが活躍したところでもあり、
古い伝統を持つ街です。
なんと、ドイツとフランスにも国境を接しています。
それこそ、最初にバーゼルを訪れたときのことです。
なんとなく市電に乗っていたら、
途中の停留所で乗客がぞろぞろと降りていったことがありました。
私一人になって慌てて、
「なにごと?」と訊くと、
「次は国境を越えて別の国だ!」と言われ、慌てて降りた記憶があります。
島国育ちの私たちには、
まるで見当もつかない感覚なのだろうな、と想像するばかりです。
この大会には、世界中からライアにかかわりのある人たちが一堂に集まります。
前回、プラハで行われたライアの世界大会では、
コロナのせいもあり、参加者がかなり少なく、残念だったようです。
今回の大会は、ライアの世界大会とは違って、
R・シュタイナーの考えをもとに作られたアントロポゾフィー協会のセンターである
ゲーテアヌム主催の、ライア誕生100年を祝う大会です。
そういうわけで、これまでのライア世界大会とは成り立ちは違いますが、
ライア100周年を記念して、各国からたくさんの参加者が集まり、盛大な大会になりそうです。
昨今の円安にもかかわらず、日本からもたくさんの方々が参加され、
皆さんの意気込みが感じられます。
また、大会期間中にはショートステージが用意され、
グループで参加される方、個人で演奏される方など、練習に余念がないところでしょう。
ライア響会のグループでも発表されるようです。
福岡のグループの方々も発表されるようです。
ドルナッハの会場に、遠く離れた日本の地で発展したライアの響きが広がっていくのは、
感慨深いものがあります。
私自身は、日本の木でできたザーレムライアを引き継いだペロルライアを持って、
馳せ参じたいと思っています。
以前参加したザーレムライアのお膝元、ユーバーリンゲンの大会のときは、
通訳として抜擢されてしまいましたが、
今回はどんな形で貢献ができるか楽しみです。
会場で、いろんな方々とお会いするのも楽しみの一つです。
日本でも普段お会いすることのないライア愛好者の方々とお会いすることも楽しみです。
よろしければ、気軽にお声掛けください。
会場で困られたりすることがあれば、お手伝いさせていただきます。

そう、それと、これは来年度の楽しみで、
ついうれしくて、何度となくお話ししたかもしれませんが、
ニーダー氏が日本へやってきます。
時期は来年の9月末ごろです。
「私が最初のライアを仕上げたら、日本に来て私の工房を見学する」
という約束を果たしてくれます。
工房を見学するだけでなく、
福岡で「ライア衝動やライアという楽器の本質について」講演をしていただく予定です。
東京で毎年行われるライア響会の総会でも、
ニーダー氏の講演を予定しています。
そのほかにも、せっかくの貴重な機会なので、
他のところでも講座をしていただけたら、と考えています。
じつは、ニーダー氏は若い頃、
北海道から九州まで何日もかけて歩いて旅をしたことがあります。
そのときのことがよく話に出てきます。
日本の人と文化に関して深い体験をされたことが、話からうかがえます。
ニーダー氏自身も、日本を訪れるのを楽しみにされています。
「また、本物の茶の湯の体験がしたいな。」と語っています。
詳細が決まり次第、サイトやメルマガ、そしてこのページでもお知らせします。
どうぞ楽しみにしていてください。
それまでに、ペロルライアの生産体制をきちんと整えていきたいと思います。

昨年からニーダー氏がライアの発注を取りやめた理由の一つとして、
(ペロルで受注した残りのライアは制作されているのでご安心ください。)
「音の研究に専念したい」というものがあります。
ニーダー氏は単にゲルトナーライアをそのまま再生産していったのではなく、
より良い音を追求して、さまざまな改良を加えていきました。
そして、弦を自作するところまで行いました。
その間、ニーダー氏の心の中にあったライアの響きの指針は、
「演奏する人の『私』を生き生きとさせ、強めていく響き」でした。
とても抽象的で漠然としているように感じられますが、
響きを聴いていると、なるほどと感じるところもあります。
奏でられるそれぞれの音の響きが、演奏している人の自分自身と対話しているような感じです。
それは、演奏する本人だけでなく、演奏を聴いている人にも言えることです。
相手のその人自身を息づかせていくことが、
その人を中心の本質的な部分から治療することに役立ちます。
ライアが療法楽器として発展してきたゆえんも、そこにあるのではないでしょうか。

ニーダー氏から聞いた話ですが、
韓国では裁判官の人たちが不眠症に悩まされていて、
それをライアで治療しているそうです。
人の運命を左右する判断を常に強いられる裁判官の人たちは、
極度の緊張状態を強いられています。
それをライアを使うことで治療し、効果を上げているそうです。
それほどでなくても、現代社会の中で私たちは多かれ少なかれ緊張を強いられています。
そして、さまざまな心の問題や疾患が社会問題になっています。
そんな中で、音楽を使ったさまざまな取り組みがなされています。
ペロルとして昨年出展した音楽療法学会も、楽器を使った取り組みの一つです。
ライアにかかわる人間として、
「ライアの響きを使って、どのような取り組みが可能か」
を今後の課題として考えていきたいと思います。
最初にザーレムライアと出会ったときは、
単にシュタイナー教育関係の楽器の一つとしての認識しかありませんでしたが、
ニーダー氏からさまざまな話を聞き、実際の作業を体験していく中で、
その奥深さに驚きとともに入り込んでいきました。
そして、これまでに日本の皆さんにニーダー氏のライアをたくさん紹介してきました。
その精神と技術を受け継いでペロルライアが誕生しましたが、
もちろんそれでニーダー氏との深いかかわりが終わるわけではありません。
ニーダー氏とのかかわりは、ライアの源泉に触れるようなものです。
初代ゲルトナー氏やプラハト氏から受け継いだ
<ライアインパルス(ライア衝動)>を引き継いでいくためにも、
音楽の響きの可能性を探していくためにも、
これからより深い関係を保っていきたいと思います。

そして、このはるか離れた日本という地でライア衝動を引き継ぎ、
皆さんと一緒に人々を癒やしていくお手伝いを、
微力ながらやっていくのが願いです。
2026/7/3 井手芳弘

おはようございます
涙が出た朝です
昨日迄動けず横になるだけの自分に嫌気がさしておりました
井出さんとコロイライアの修理依頼のやり取りをする中、フッと奏でた音が私を呼び覚ましてくれたのです
そしてこのプログを読んでおります
新しいペロルライアも魅力が有りますが…先ずは手元にあるこのライアが生きて奏でられるのならそれを優先させてみたい、そんな想いです
来週には送ります
見積もり宜しくお願い致します
笹森育代様、
コメントありがとうございます。
つれづれも読んでいただき、ありがとうございます。
ご自分の楽器を大切にされることはいいことだと思います。
ライア、お待ちしています。
ペロル いで