第84回 夕焼けの競演

前回は思わぬ方向に話しが進んでいってしまいました。

まさか、月のウサギの世界まで話が飛んでいこうとは考えもしませんでした。

時は過ぎ、ふと見上げる夕方の空に薄い三日月と木星とアンタレスがモビールのように連なっていました

(木星が、アンタレスと月を両天秤にぶら下げている感じでした。

いつか、こんなモビール作りたいナーと思ったことでした。

昼間は急に晩秋の様相を呈し、光が物思いにふけっているように白々としています。

私も誘われてボーっとしてしまいます。

「いかん、いかん、やることたくさんのこっとる。」何とかその誘いを断ってがんばる日々です。

そう、ウサギのことではなく、夕焼けのことを書きたかったんです、実は。

そういえば、日曜日ごとに美しい夕焼けが広がっていたことを思い出します。

一度は、DIYショップで買い物をしていたときです。

レジでお金を払うときに、やけに外がオレンジ色していたので夕焼けでも出ているんだろう。

と思って外に出てびっくり。

外には壮大なスペクタクルが広がっていました。

そこにはすでに、同じような一眼レフのカメラを下げた半ズボンの私のようなおじさん

(そのときはまだ暑かったなあ)が写真を撮っていました。

私も負けじとカメラを取り出しパチパチと、二人の競演が繰り広げられました。

年を取ってよかったことの一つは、恥ずかしさがなくなってきたことです

(あることに関してはより恥ずかしさが増してきたりはしてますが)。

何の恥ずかしげもなく、カメラを構えたり、パソコン打ったり出来てうれしいです。

そのときはさすがに、たくさんの人たちが携帯のカメラを構えていました。

みんな立ち止まって、夕日を眺めている様はとても暖かい感じでした。

もっと景色のいいところに行きたかったのですが、一番いいところを見逃しそうで、

次から次に変化していって、その場から離れられませんでした。

面白かったのは、そのおじさんと、このおじさんのカメラを向ける方向がまったく違っていたことでした。

そのおじさんは、夕日が沈んだ後の地平線に近い方向にカメラを向けていましたが、

私は真上の空を撮っていました。

続いては次の週の日曜日、新聞にも載った台風明けの空です。

福岡市や佐賀市では空間全体がオレンジ色の空に包まれて、西の空の雲が異様だったようですが、

わが唐津市では、オレンジ色の空に不思議な青に輝く雲が出ていました。

車で走っていて気づき、早速眺めのいい場所まで走り写真を撮りました。

それはなんとも不思議な美しい空で、何度も何度もシャッターを切ってしまいました。

あっと気がつくとどっぷりとくれていました。

これは、先ほどの台風の空を取った場所で後日取ったものです。

空に微かに光の筋を感じ、車を止めて写真を撮り始めました。

眺めている間に、そのピンク色の光の筋はだんだんはっきりとし、

お日様が沈んだ空から反対側の山までずっと続いていました。

「えっとーぅ、 写真四枚も載せてしまいました。」

これも夕暮れですが、これは、私の影がどんなにお月様を好きか、という事をあらわしたものです。

この三角形に見える影は私の影で、足を開いたところです。

とっても足が長いでしょ!

というか、ほとんど足だったりして・・・その三角形の指し示す場所にお月様が控えています。

私の影は、海の波に身体を流されようと何食わぬ顔でお月様を指し示しています。

2007.10.19.

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