明日、6月21日は夏至です。
九州でも、朝晩がずいぶん長くなってきました。
夏至を境に、長くなっていく一日が短くなっていきます。
世界各地では、明日の夏至の日に、
たくさんの人々がいろんなやり方で、
お祝いをしていることと思います。

日本では、梅雨の時期に当たるため、
夏至の太陽を拝める機会が少なくて残念です。

冬至から夏至に至るまでの日が長くなっていく時と
夏至から冬至にかけて日が短くなっていく時の雰囲気に
どんな違いがあるのだろうか?
ということが毎年気になっています。

やはり日が長くなっていくときは
世界が明るく輝いていくような気がして、
光の輝きの方に目が奪われる気がします。
そして、暮れていく夕方よりも
明けていく朝の方により意識が向かっているように思います。
自分の気持ちも、より外側に向かっているように感じます。
新緑の木々の葉の輝き、空気の輝きに目が奪われていきます。

それに対して、日が短くなる時期は、
夕暮れの訪れに意識が向かい、光の輝きよりは、
濃い影の方に意識が向かいます。
それと同時に、
自分の気持ちも内側に向かっていく気がします。

この現象に関して私は一つの理論を持っています。

夏至に向けては、
前の日の暗さに慣れた目や心が、
次の日に明るくなっていくことで、
実際より明るく感じるという考えです。
夏至から冬至に向けてはその反対で、
前の日の明るさに慣れている目や心が
次の日に暗くなっていくことで、
実際より暗く感じます。

朝の明るさと夕暮れの暗さも同じことが言えるかもしれません。

検証するために夏至を境として
一年を半分に折ってみました。
5月5日のこどもの日は8月10日なりました。
「えっ…?」
「そうなんだ…」
5月5日と8月10日が一緒?
イメージとしては9月ぐらいの感じでした。
頭の中の予想では、夏至前の方が明るく感じるはずでしたが…
夏至の後の方が明るく感じるような気もします。
夏というイメージと暑さの感覚がそうさせているのでしょうか?
再検証してみたいと思います。
問題点は、横に並べられないことです。
時間が離れているので感覚を忘れてしまい、
比較できないところです。

いずれにせよ、夏至が来ると、
「ああ、今日を境に昼間が短くなっていくんだ。」という、
一抹の寂しさも感じてしまうのは私だけでしょうか?

夏至の日を確かめようと、ネットで調べました。
最近はネットで検索できるからとても便利です。
2025年の夏至の日は?と入れるだけですぐに出てきます。
最初にヒットしたページを見ました。
確かに6月21日(土)です。
そのほかに、美しい写真や分かりやすい図と説明が書かれています。
そこに、
<北半球では一日が一番長い日です。>
と書かれていました。

「ん……?」
100%正しくはありません。
と書いて、
「ん……?」
「待てよ…」
「よく考えてみると、
北回帰線の北緯23.4度から赤道にかけては、
夏至より前に太陽の高度が一番高く(90°)なるけど、
一日の長さは夏至を境に短くなるんだ。」

私の方が間違っていました。
多々あることです。
歳をとると、自分の間違いを
他の人の間違いのせいにすることが増えてくるのかもしれません。

それにしても、
太陽の高度が低くなりながら昼間が長くなっていくって
どんな感じなんだろうな、と思ってしまいます。
私の想像の限界です。

一度体験してみたいものです。
体験するためには、
春分の日から夏至にかけて滞在する必要がありそうです。
少し南へ下って、赤道地域で、
一年中昼間の長さが同じで
春分の日と秋分の日に太陽が真上にくるのも体験してみたいです。
ついでに、北極圏に飛んで、
一日中太陽が出っぱなしの白夜も体験してみたいです。

そう考えると、緯度が高ければ高いほど、
夏至の日にお日様が出る時間が長くなるので、
夏至の祭りが盛んなのかも、と考えてしまいます。

いずれの場所においても、
昼と夜が同じようなバランスで存在しているのに驚かされます。
当たり前のことかもしれませんが。

それにしても、地球上のそれぞれの場所で
それぞれのお日さまの当たり方があるのですから、
そこに成長する植物や動物たち、
そして住んでいる人たちの意識も変わってくるのかもしれません。

世界は様々です。

そこに住むと自分自身の意識も変わってくるのでしょうか?

シュタイナー教育の創始者であるR・シュタイナーが
世界と人の心の中で起こる動きを週ごとに言葉にした暦があります。
最後に、その中の夏至の頃の言葉を紹介します。

皆様、夏至の体験が深まりますように。

ヨハネの雰囲気 
第12週 6月24日  

世界の美しさの輝き
それは私に、自分自身の中に息づく神の力を
世界の翼へと結び付けるように、
魂の深みから働きかける。

世界の光と世界の温かさの中で
信頼を胸に、
ただ自分だけを探しながら、
自分自身を置き去りにするように。

魂の暦より/R・シュタイナー
(井手芳弘訳)

2025/06/20 井手芳弘

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です