秋は雲海の季節です。
天気のいい朝方、特に冷え込んだ時に出てきます。
谷あいの盆地で川が流れているところなどは特にです。

私が住んでいるところも盆地で、朝方よく霧が出ます。

一度、ブロッケン現象を探そうと、
近くの山に朝方登ったことがあります。
残念ながら、ブロッケン現象は見れませんでしたが、
自分の住んでいるところが深い霧に包まれて、
まるで別世界のようだったことを覚えています。

ブロッケン現象を観察できる条件は厳しいです。
もちろん深い霧が出ていなければいけません。
霧から上の高い場所がなければいけません。
なおかつ、お日さまを背にして、
自分の影が霧に差す場所でなくてはいけません。

それで、

霧が出ると、ついついブロッケン現象を探したくなります。
これはもう、条件反射になってしまった感があります。

それで、フラフラと夢遊病者のように探し回った挙句。
気が付くと、ある道の駅に立っていました。
(結局ブロッケン現象にお目にかかれませんでした)。

道の駅は、8時前だというのにもう開いていて
(店の方の話ではまだ開店時間ではないとのこと)、
農家の方々が軽トラでキャベツを運んでこられています。

店の前のフヨウは、オイリュトミーのOとA(オーとアー)の中間の形で開いています。

トイレを探していると、ふと見ると大きな根っこが見えました。
トイレを我慢して、フラフラとその根っこのところへ…

巨大な根っこです。
説明を見ると、ある神社にあった神木で、
道路拡張のために切り倒され、
その根っこを展示しているとのことです。
説明には書いてありませんでしたが、
見たところ欅の木のようです。
幹はどうなったのだろうと思います。

しばらく眺めて、枝と根の違いは何だろうと考えているうちに、
不思議なことに木(気)が付きました。

一旦分かれた根っこがまたつながっているのです。
それも融合というよりは、完全に一本の根になっています。

「うーん?」
まさか、朝早くからこんな問題にぶち当たるとは…
<問いかけは忘れたころに突然やってくる>
新しい標語です。字余りです。

そもそも、2本に分かれたところは1本の穴なのか?
幹から枝分かれしていく根は、
枝分かれていているけれども枝先までそもそも一つなのか?
いろんな?が湧いてきました。

???を抱えながらフラフラとトイレに行き、
道の駅の野菜を覗き、再度フヨウの所へ行くと、

ほとんど時間がたっていないのに、
今度はオイリュトミーの、オイリュトミーの、
(わ、わからない…)
?のジェスチャーです。
お日さまに向って、すべてを捧げてしまっています。
いわゆる帰依のジェスチャーです。

オイリュトミストの方々、これは何の音の形でしょうか?

道端には、ヨメナの花たちが秋の日差しを一杯受けて、
薄紫色に目覚め、輝いています。

秋は目覚めの季節です。

2020.10.02 井手芳弘

つれづれ396霧隠れ 」への2件のフィードバック

  1. 初めのフヨウの形から後ろへ向けて「H」の音したような感じですね。畏敬のAHでしょうか?

    1. くま様
      コメントありがとうございます。
      そうなんですね、
      AHの畏敬の形なんですね。
      ああ(AH)って感じですね。
      ありがとうございます。
      ペロルいで

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