水は私のライフワークです。
うん?虹もライフワークだったような?
影もだっけ?響きも?
ライフワークがたくさんあります。
その時でライフワークが入れ替わるようです。
ライフワークですので、かなり学びが深まっています。
たくさんの知識も詰まっているつもりです。
水の大家、と呼んでも良いかもしれません。
「単なる水でそんなに知ることがあるの?」
って思うでしょう?
あるんですよ、それが。
水の流れる形、水による反射の形、水による浸食と堆積
様々なことがあって、飽きることがありません。
先日、山間の温泉地に立ち寄りました。
そこは、山の斜面に挟まれて、真ん中に川が流れています。
取り合えず、川沿いを歩いてみました。
川の流れは結構急で、至る所に渦ができています。
渦の観察にはもってこいです。
不思議な青いベールがかかっています。
青い空を映しこんでいるからでしょうか?
岩が流れを遮って、カルマン流ができています。
カルマン流が流れていく様を見るのはなかなか楽しいものです。
「ん?」
渦の中に波が巻き込まれて、
渦の中心から波が放射状に出ているようです。
「水の流れと波は別なはずだけど…」
例えば、川が流れている方向と逆の方向に波が動いて行ったりします。
波は独立して動く存在だからです。
「渦は水の流れじゃないの?」
「それだったら波は渦とは関係なく流れるはずだけど…」
前から思ってはいましたが…
渦はただものじゃないって。
そういえば、渦がたくさんできている場所の水面は波が消え、
不思議な筋ができていたりしています。
???を引きずりながら先へ進みます。
次の課題は、立体カルマン流の観察です。
平面のカルマン流を、
写真や図からイメージするのは簡単です。
実際に生まれながら動いているカルマン渦を眺めながら
イメージするのは結構難しいです。
立体になると複雑でどうなっているかわかりません。
目下、立体カルマン流に取り組んでいます。
今回分かったのは、かなりの泡が水中から上がってくること。
立体カルマン流が先に行けば平面に変化していくことです。
横の用水を眺めると、
自転車から石碑までたくさんのものが引っかかっています。
眼を対岸の方に向けると、
一階の欄干の所に竹がたくさん引っかかっています。
今でさえ激しい流れなのに、
あそこまで水が流れたのだと思うと、
想像するだけで恐ろしくなります。
折り返して戻ろうとすると、溝の中の藻がとても鮮やかな緑色をしています。温泉水が流れているからでしょうか?
ふと水面に目をやると、水面が不思議な色合いです。
まるで、金属か何かのようです。
その先では、温泉の湯気が、アラジンの大男ごっこをしています。
水は面白いです。
2020.12.04 井手芳弘