Y「わかった!!」
I「海パンはいて、何走ってんの?」
Y「夏対冬の対決の謎が解けた!」

I「それはいいけど、その恰好は何?」
Y「えっ?これ?」
Y「ああ、これね!」
I「熱帯バーチャル体験中だった。」
Y「バーチャルゴーグルかなんかつけて?」
Y「いや、ビニールプールの横で、
ハンモックに横になり、
ジュース飲もうと思って。」
I「ヤシの実ジュース?」
Y「…パイン…」

Y「そしたら分かった。」
Y「夏になるんじゃなくて、夏が来るんだってことが!」

I「それって、言葉の違いで、同じことなんじゃない?」

Y「いや、それが違うんだ。」


Y「夏になると、熱帯が上に上がって来るんだ。」
Y「日本だったら竹富島のすぐ近くまで。」

Y「竹富島からは
南十字星も見えるらしい。」
Y「星の砂だけじゃなかった!」
Y「夏至の日の12:00ごろにはポールの影がなくなるらしい。」

Y「竹富島にいってみたい!!」
Y「若いころに行ったことあったけど、
誰もそんなこと教えてくれなかった。」
I「今度は、竹富島…?」

I「で?」
Y「そうそう、話の途中だった。」

Y「そして日本列島も南からやってきた空気に包まれて暑くなる。」

Y「その時、赤道上は、というと…
冬が上がって来てるんだ!」
I「ということは、涼しくなっているってこと?」
Y「多分そう。」
I「真夏なのに暑くないってこと?」
Y「あの~、反対側冬ですから。」

Y「ああ!赤道上に行ってみたい。」
I「今度はまた赤道?」
I「どこかに行きたいだけじゃない?」

Y「秋になると夏が降りてくる。」
Y「そして秋分の日ごろに太陽が赤道の真上に来て一番暑くなる。」

Y「それから更に北半球が冬になり、南半球が夏になると、
オーストラリア辺りまで暑いところが降りていき、赤道上は涼しくなる。」

Y「北半球が春になると再び暑いところは赤道上になり、それからまた暑いところが竹富島までやってくる。」

Y「できた!地球熱帯浮き輪体操!」

Y「いちにっさん、いちにっさん!」
Y「夏は胸まで上げて、冬は太ももまで降ろして!」
Y「暑い浮き輪が上下する。」
Y「それにつれて暑さが上下に
動いていく。」

Y「いちにっさん、いちにっさん。」
Y「明るく暑くなってー!」
Y「はい、暗く寒くなってー!」
I「…」

I「あれ?固まった!」
I「肩痛めた?」
Y「いや、考え事。」
I「また!?」
I「今度は何?」

Y「夏、北極では一日中お日様が出っぱなしで、赤道に向って南に降りてくると白夜から段々昼の時間が短くなってくる。」
Y「南極はその逆でずっと夜で、北の方に上がっていくと夜の時間が短くなっていくよね。」

Y「ということは、赤道上はいつも昼と夜の時間が同じなわけだよね?」

Y「待てよ、ということは赤道化した夏の竹富島は夜より昼の時間が長いってこと?」
Y「ということは、一年中昼と夜の長さが同じ赤道上と比べてより熱いお日さまが出る時間が長いってこと?」

Y「う~ん、う~ん」
I「頭使いすぎてお腹こわした?」
Y「これをどうやって浮き輪体操で表したらいいかって思って…」
I「……」

2021/7/16 井手芳弘

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