前回のつれづれではパソコンが壊れたことを書きました。
その後、壊れたパソコンが届き、
ハードディスク(SSD)の交換を行いました。
そして、うまく立ち上がりました。
ばんざーい!

現在は、新たな中古パソコンで作業をしています。
涙が出るほど快適です。
これからは大切にしていきたいと思います。

時々講座で、
「地球と月はどっちがどっちを周っているのだろう?」
と皆さんに質問します。

「えっ?」
「月が地球の周りをまわっているに決まってるじゃん!!」
という答えがもちろん返ってきます。
「そもそもそこに<?>をつける?」

そこで嬉しくなって
「いや、地球だって月の周りをまわっているんだよ。」
と話をします。
「シーソーと同じで、
月と地球の重さのバランスが取れたところで
お互いに回っているから、
月が回ることで地球だって腰を振っているんだ。」
「だから、動物だって、人間だってお月様を見ると、
お尻のあたりがむずむずして、
不安な気持ちになるんじゃない?」

ある時露天風呂に入って
お月様を眺めていた時のことです。
「ロケットに乗って、
宇宙に飛び出すことは一生できないよね。」
と考えていた時のことです。
ふと、
「今って、地球っていうロケットに乗って
宇宙を高速で飛び回っているわけだよね!」
って気が付いたんです。

「本当だったら、
しっかりとしたカプセルを岩盤に貼り付けて、
空気を入れ、
その中に入っていなくてはいけないんだよね。」
「おまけに、外に出るときは宇宙服を着て、
命綱を付けていないと息は出来ないし、
どこかに飛んでいってしまうよね。」
「でも、引力のおかげでそんな心配全くしなくて、
宇宙船の上に立ってカバーもしなくて
宇宙旅行ができているわけだよね。」
「地球から落ちることもないし、
空気だって閉じ込めなくても
私を取り巻いてくれている。」
「おまけに、こうやってお湯につかりながら
宇宙旅行ができている。」

周りから遮ることなく、
オープンでいられるわけです。
あまりの安定感に、今の今まで、
まさか自分たちが宇宙旅行をしているなど
露ほどにも思いませんでした。
「地球の引力って、何てありがたいんだろう。」
って、じんわりとしてしまいました。

思えば、これまで引力や重力にはどちらかというと
嫌なイメージを持っていました。
この引力の強さがために、
強く自分の日常現実に縛り付けられている感じがしていました。
いかにしてこの重い現実から抜けて自由になろうか、
というのが私の課題でもありました。

いつも、
どこかに出かけるときに感じることですが、
日常の流れを断ち切ってどこかに出かけるというのは
とてもエネルギーがいることですよね。
ついつい、日々の忙しさの中に埋没してしまって、
先のことを考えられず、
「出かけていっても、取り立てて楽しいこともないかもしれない。」
「でも、何とか頑張って出かけてみよう。」
と重い足を引きずる感じです。

しかし、現地に到着すると、
途端に意識状態が変わって、
それまでの日々の重さから解放されて、
途端に気持ちが軽やかになってきます。
まるで、糸の切れた凧状態です。

そして、どうしてもっと早く、
そうしなかったのかと思ってしまいます。
私は、これを≪引力圏脱出≫と呼んでいます。

そうなんです。
引力に引き寄せられている間は、
とてもじゃないけれど、
引力から離れた状態は想像できないのです。
だから、とにかく力づくで引き離すしかありません。

思い返せば、
この引力から解放されることが
自分自身の課題だったような気がします。
他にも課題がたくさんあったのですが…

生まれたところは田舎でしたので世間が狭く、
親は近所のことばかり気にしていました。
当然のことだと思いますが。

私はとても大人しい子どもで、
高校時代まで一度も家から離れたことがありませんでした。
ときどき日向ぼっこで、
引力圏から離れてはいましたが。

ところが、
大学に入り、家から離れて下宿し始めたとたんに
引力からプッチン解放されてしまったのです。
大学の下宿まで50㎞ぐらいしか離れていないのに、
ほとんど帰らず、お正月も帰っていませんでした。
たまに家に帰ると、
その重さになんともいやな気持になっていました。
それからです。
この引力圏脱出というのが私の課題となりました。

何よりも重かったのは、
長男という立場です。
「それさえなければ、
世界のどこにでも出かけて行って生きていけるのに。」
と思っていました。
今の時代考えられないことかもしれません。

それがベースとなったのか、
現状の状態から自分を引き離すということを
無理やりやってしまっていました。
そして、いつしか3年切りという
無謀なことをやってしまっていました。
同じ環境を3年で切るという動きです。

<石の上にも3年>ではなく
<石の上にも3年まで>です。
まず、大学4年目で何とか休学し1年ほど日本を旅しました。
教師になっても、
大変な思いをして3年で区切りをつけ、
ドイツに行くための費用づくりやその他で3年ほど費やし、
ドイツに行ってから3年で
超重い地元に帰ってきてしまったのです。

それから、3年切りができていません。
ずっと同じことをし続けています。

でも、いいんです。

そもそも、ドイツに行ったことの本筋は、
強い引力圏内にありながら、
いかにしてその中で
引力につぶされないようになることだったのです。

ドイツで学んだことはとても助けになりました。
おかげさまで、強い引力圏にありながら、
重力に押しつぶされずに生きて来られたように思います。
まあ、地元では結構浮いていますが…

そう、大事なことは、露天風呂のお湯につかりながら、
宇宙を旅する感覚をつかむことです。

そのためには、足しげく露天風呂に通い、
修行するしかありません。

「早く修行にいかなきゃ!」

2024/3/1 井手芳弘

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です