冬に悩むこと。うーん、悩むこと。
つれづれ、なに書こうかということ?
もちろん。
でもずっと悩んでいること。
それは、<太陽が平行光線である>ということ。
何でも、簡単に聞き流していけばそんなに苦労無くスムーズに、
スマートに生きていけるのでしょうが、
あっちで引っかかり、こっちで引っかかり、
あそこで立ち止まり頭を抱えてしまうのはどうしようもないのでしょうか。
自分が口うるさい老人になりそうで少々不安になります。
そもそも聞いたことや学校で習ったことを一つ一つ検証していけば莫大な時間がかかります。
ただでさえ、いろんな情報が入ってくる現在、
それが正しいかどうかなんて考えている暇はありません。
そこで、また評論家の人たちの意見をそのまま取り入れることになってしまいます。
この写真の場所はお決まりの海岸です。
つれづれの写真の中の多くの写真はこの場所の写真です。
でも、この場所が取り立てて特別の場所なのではなく、
単にここにしか行くことがないからなのです。
ビル群の上から光が差してきています。
雲の中に隠れた太陽から放射線状に光が出ています。
別に何の変哲も無い皆さんもよく見る事のある風景です。
木々の葉が落ちて針状の幹や枝だけが残っている冬の野原の上には、
よく重い雲が立ち込め、雲間から光の柱(正式には薄明現象)が降りてきます。
どうして冬にこの現象が多いのかな、とよく考えていたのですが、
それは冬空の上を飛行機で飛んだときに判明しました。
薄めの雲が空低いところ一面にあたかも流氷を敷き詰めたように並んでいたのです。
冷たい空気が下に降りていくことで低いところに雲ができ、その隙間から光が差しているのです。
<でも私は、頭を抱えてしまいます。>
どう考えても、この光がお互い平行になっているということが信じられないのです。
太陽の光線はどう見ても、お互いが中心から広がっているようにしか見えません。
でも、学校で習ったからこれは平行のはずなんです。
何度も何度も平行のはずだ、と思っては、
目の前のある広がった光の現実とのギャップにどう考えていけばいいのかわからなくなります。
そして、立ち尽くしてしまいます。
皆さん、信じられますか。これが平行だって・・・!
トントントン(背中をたたく音)—私は肩を落とし固まりながら目を見開き立ち尽くしている—
「うんわかるわかる。」「そうだね。」「でもちょっとむずかしいかな。」
「いろんなことを考えるんだねぇ〜。」「僕も時間の余裕があったらそんなことを考えみたいな。」
—皆通り過ぎていく—
—私は相変わらず目を見開き立ち尽くしている—(フィクションです)
2005.01.21.