第43回 影を追いかける
エーッと、朝の泡と星のお勤めを眺めた後(前回の続きです)私はさらに歩いていきました。
ここまでくればしめたもの、世界はすっかり変わってしまった。
後はこの空気の中で深く息をしながら、いろんなものを眺めるだけ。
そういえば、今の課題は投影された本当の影と水面に写った影を整理すること。
こんなこと考えて何になるのか、と思うけど、でも考えてみれば見るほど分からなくなってしまう。
多分、考えたことなかったんだろうな。こんなこと考える暇なんかないよね。
考えなくちゃいけないことたくさんあるしね。
そうしながら、橋の下にたどり着き、本物の陰と投影された影の撮影に入る。
そこにちょうど橋の欄干があり、そこに水面に反射した光の網が投影されている。
水面に近いところがとても細やかで、それからだんだん網が大きくなってくる。
そう、陰になったところにはいろんなものが投影されるんだよね。
陰(無意識の世界)はお日さま(意識)が差し込まないところだからそのほかの微妙なもの
(ふだんは意識の世界に押し込められている無意識に存在しているもの)が差し込むんだよね。
訳のわからない解釈が頭の中を駆け巡る。
見よ、でも光の帯の中に現れたるは、私の逆さまの影???、なぜ??
気をつけないと、自分の影は特別だ、自分にとっての自分の影は特別なもの。
それじゃ・・・自分の飛行機の影を追いかけながら、行ってきます!
2006.02.03.