第80回 彩雲と暮らす日々

 

 

暑い日々が続いています。

みなさんいかが、お過ごしでしょうか。

・・・お日様はこうにも働く・・・お盆に帰省されたり、いろんなところから空を見られていることでしょう。

飛行機から、雄大な入道雲を見られた方もいらっしゃるでしょう。

私は、結構彩雲三昧です。

そういえば去年の夏、お台場に出た彩雲たちを思い出してしまいます(つれづれ第57回)。

あの時は結構すごかったです。そう、夕方だったかな。

今回は真昼間です。

普段、彩雲を見ることは朝か午後の遅い時間が多く、

お日様の光がとっても強い昼間に見ることはありません。

 

数日前の真昼間、田んぼの薬掛けをしているときに偶然彩雲を見つけました。

田んぼの横の水路に美しい彩雲が映っていました。

きれいな彩雲が映っているな、と思い空を眺めてみるとまぶしい白い雲だけで、彩雲など見えませんでした。

もちろんなぜか分かっています。

時として彩雲はスモークガラスを透してや、水面に映してみるほうが見やすいのです。

その日の彩雲現象は太陽のすぐ側で結構長く続いていました。

 

彩雲は結構昼間出ていることをあらためて認識しました。

しかし、昼間の彩雲は太陽の光が強すぎるんで、

色として感じることが出来ず、白い色としてしか感じません。

私は、彩雲グラスを車に常用しています。

彩雲を見るためのめがねです(もちろんただのサングラス)。

怪しいな、と思ったら(最近は匂い?で分かります)サングラスをかけます。

そうすると、それまで真っ白だった空がにわかに極彩色に色づきます。

うまく行くと車の後ろのガラスに彩雲が映っています。

写真を撮りたくてもさすがに出来ません。

 

田んぼの彩雲が見えた次の日の昼間、にわかに彩雲のにおいがし始めました。

彩雲グラスをかけると、美しい彩雲が出ています。

あまりの美しさに、ちょうど昼ごろでもありましたので、

空の見えるところに腰を下ろし仕事をすることにしました。

ちょうど屋根に太陽が隠れ、その下の彩雲が見事に見えます。

椅子に腰を下ろしながら、30度を有に超える気温の中、仕事をしながら眺めていました。

どうして、彩雲ばかり見てしまうのでしょうか。

超オタッキーですよね。

でも、見飽きないんですね。

これは多分オタッキィな証拠でしょう。

 

 

今回の夏の巡業では結構彩雲を見ました。

横須賀の講座で、彩雲を見てみたいといわれる方があったので、

合宿の目標の一つを彩雲を見ることにしました。

そして、見事にすばらしい昼間の彩雲が立ち現れました。

また、たびたび彩雲現象に見舞われている音楽療法の大会で、今回も彩雲を見ることが出来ました。

今回は無理かな、と半ばあきらめていたのですが、

夕方近くになって走っている列車の窓からきれいな彩雲が見えるようになりました。

列車を降りて直島行きの船に乗るころには夕暮れとともに目を奪うような彩雲が立ち現れました。

たまたま写真を撮っている女の子がいたので、「あの彩雲を撮ったら。」と指差すと、

その子もその彩雲に気づいてカメラを向けていたようで、とても嬉しくなりました。

直島の話は次回あたりに詳しく書きたいと思いますが、

地中美術館のジェームス・タレルのコーナーの切り取られた空(つれづれ光の館参照)からはなんと、

彩雲に輝く空を見続けることが出来ました。

そして、締めくくりは賢治の学校での子どもたちとの夏の合宿です。

彩雲の話を最初にしたら、夕方ごろにみんなで見ることが出来ました。

子どもたちも初めて見たようで、とても印象に残ったようです。

・・・

わたしは、やっぱり彩雲が好きです。

空に彩雲を見つけると見続けてしまいます。

なぜなのか分かりません。

 

 

2007.08.24.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です