99 虹の色

雨上がりのどんよりとした空のじゅうたんの上に大きくできる虹。

すべてが色をなくしている中で、その鮮やかさに、目を見張るよね。

そして、その美しい七色の色合いが心に染み込んでくるよね。

でもさ、どうして虹が七色あるか、考えたことあるかい。

虹って、本当はたくさんの数え切れないほどの色を持っているんだ。

どうしてかって、ボクらは自分たちの中に持ってる色しか見えないんだ。

ボクらの心の中には7つの色があってね、それで虹が7つの色に見えるんだ。

心の中に4つの色しかなかったら4つの色しか見えないだろう。

だからね、虹の中にはボクらが見ることができる色がすべて入っているんだ。

世界中どんなところを旅したって、どんな世界の果てに行ったって、

目の前に広がる虹以外の色見つけることはできないのさ。

それって残念?

僕らの周りのどんなにごった色だって、茶色やどぶ色だって、

その暗い色の中には虹の中のどの色かが混じっているんだ。

でもさ、そもそも、虹はどうしていろんな色があるんだろうね。

それって当たり前?

そんなこと考えるほうが変かな。

もし、虹が一つの色だったらどうだろう。

もし、虹に一つの色しかなかったら・・・

そしたらね、それがどんなに鮮やかな色だとしても、見ているうちに輝かなくなるんだよ。

色はね、一つの色だけだと輝かないんだよ。

ほかの色があってはじめて輝くのさ。

虹の一つの色は、ほかの色で輝いているんだよ。

そのほかの色だって、またそのほかの色で輝いている。

虹がとっても美しいのは、お互いがお互いに輝かせているからなのさ。

そして、とってもバランスが取れているんだ。

それぞれの色はみんな、自分が輝かされ周りを輝かせてるんだ。

だからとっても鮮やかで、心を奪うのさ。

ボクらもそんな感じだったらいいと思うんだ。

 

ボクらはいろんな人たちと生きているよね。

それもそれぞれ全く違った姿や性格や考え、感じ方を持っているよね。

でも、皆違うことで、わたしは周りの人によって輝かされ、

わたしは周りの人を輝かせているんじゃないかって。

だから、そうやってお互いを輝かせることができるのはとっても素敵なことだろうって。

だからね、ボクらの世界には無駄なものはないし、

ボクらもほかの人にとって無駄なものじゃないって思うかな。

ボクはね、ほかの人と同じ色にならないで、

こうやって自分らしく生きてることがほかの人を輝かせることになってほしいって、思うんだ。

だから、キミはキミで自分らしく生きてほしいって思うな。

 

2008.06.06.

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