133 秋なのにお月さまを追いかけずにお日様を追いかける

ころは中秋の名月を過ぎたころ、どういうわけか、お月さまではなく、お日様を追いかける。

そういえば、春も追いかけたような、でもその時は泉と一緒にいるお日様だった。

水面でトロトロと揺らめく色合い。不思議な虹色の色合い、金属の光沢のようでもある。

そんな中をアメンボがみずすまししていく、いや、かき混ぜていく。

いや、やっぱり澄ましていく。

映っているはずのお日様そのものを見上げてみると、

そこには何の色合いもなく、白いまばゆい輝きが目に飛び込んでくる。

あまりに強い光で、すべての色合いはまばゆい白い色とか感じることができない。

水面で見ることのできる鮮やかな色合いは、見上げたお日様には見ることができない。

私たちは水を通してしか見ることができない。

雲間から光を漏れ出でさせているお日様。

光の道はどこから生まれるの?

それは、雲を通り過ぎてから。

それじゃ、光の道はお日様から雲までは存在するの?

存在するともしないとも言えない。

わからない。

上へ伸びていく光はいずれ地上に行きつくってとっても不思議

一日私にいろんな光を見せてくれたお日様は

最後に山の隙間からこちらをちらっと眺めて、

バイバイしている。

なんて、ひとなつっこいお日様。

沈んだ後も、手前の雲を舞台に上げて後ろから光を当てている。

空に高く上がった光は地上へは行き着く?行き着かない?

 

お日様、お日様、
どこにいるの?
本当に地球の外にいるって本当?
そこって、空気がなくて、暗くて、一人ぼっちだって本当?

とってもそんな場所だなんて考えられない。
だって、お日様は空に包まれ、
雲に包まれ、
風を受け、
みんなと一緒にあって、
そこから笑いかけてくれているから。

お日様、お日様、
いったいどこにいるの?
そこは雲の上じゃなくって?
雲の上から世界に向かって
光を四方八方に投げかけてくれているんじゃないの?

お日様、お日様、
いったいどんな色をしているの?
ある時はまばゆく輝くかと思えば
—その時は、あまり見たくないけどね、
目が痛くなるし。
でも木陰から輝く雲や光り輝いて
風にそよぐ草原を見るのは大好き—

ある時は、うっとりするような紅色をしている。
—その時はずっと見ていたいし、
この時間がもっと続かないかな、って思ってしまう—

 

2009.10.30.

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