「星たちって生きてるの?」
私たちは生きているよね。
自分の周りには家族や友達がいて、
犬や猫がいて、鳥や虫たちがいて、草や木が育っている。
周りのみんなも生きている。
生きているってどういうことだろう?
そう、自分が生きているって感じは胸を高鳴らせたり、
大きく息を吸い込んだり、ハーッて息を吐いたりする時かも知れない。
よく眠れて目覚めのいい朝は、大きく息を吸い込んで、
周りの世界を見渡しながら、さあ今日一日頑張るぞ!って思うし。
一日をしっかり終えた夕方は、「疲れた。でも終わった。」って、
息を吐きながらのんびりとした気持ちになるよね。
自分が生きているって感じがするときは、
周りの生き物たちも生き生きとしている感じがする。
同じように、星たちの中のいくつかの星は呼吸をしている。
前もお話ししたように、惑星たちは他の星たちと違って、
自分自身のリズムを持って動いている。
もちろんとってもゆっくりとしたペースなのでわかりにくいんだけど、
木星や土星は一年かけて呼吸しているし火星は2年かけて呼吸している。
その呼吸のやり方ってこんな感じ。
ちょうど、水泳の平泳ぎの感覚かな。
手を伸ばして、水の中にもぐり込みながら、
息を吐きながら先に進み、手を掻いて広げながら顔を水面から上げて息を吸い込む。
全く同じようなことを惑星たちはしている。
一年の大半は、十二の星座の中を左回りに暗くなりながら進んでいる。
それが、ある時期に来ると前に進むのをやめて、
今度は星座の中を後ずさりしながら明るく輝く。
ちょうど手を掻きながら水面から顔をあげて、息を吸い込む感じに似ている。
何も考えずに、がむしゃらに進んでいるときに、
立ち止まって息を大きく吸い込みながら、
「ああ、今こんなところなんだ。」って我に返って周りを見渡しているように。
そうやって、惑星が息を吸い込みながら輝いている季節には、
満月のお月さまもお祝いに駆けつけてくれて、その傍で一緒に輝く。
満月のお月さまが出でいる夜って、なんだか不思議な眩しさで、
夜の精霊たちがみんな目覚めていそうな感じがするよね。
火星は赤く輝く星で、いちばん大きく息を吸い込んだり吐いたりするんだ。
多分胸が大きくて、沢山光の息を詰め込むことが出来るんだと思う。
自分を取り巻いているものが、そんな感じで息をして生きているって思うと嬉しくならない?
空を眺めながら、そんなことを思ってニンマリしてしまうかもね。
「息を吸いながら、明るく輝くって、ひょっとして、光を吸い込んでいるってこと?」
そうだね。そんな感じがするよね。
「神様ってどんな呼吸しているんだろうね?」
わからないことが沢山だね。
ゆっくりと考えていきたいな。