187 光と色の話・17
明けましておめでとう。

「あれ、今頃になって?」

そう、だって旧暦のお正月だもん。

「えっ?旧暦のお正月って、2月じゃなかった?」

そう、去年は2月だったけど、今年は1月23日

「だれが勝手に変えてるの?」

もちろん、お月さま。

旧暦は、新月の時が大体1日って決まってて、満月が15日の時が多いんだ。

だから、旧暦のお正月はお月さまを拝むことができなかった。前の年のお月さまが、消えていって、新しいお月さまになって新しい年が始まるってわけ。

三が日すぎるといつも黄金色の西の空にメロンの皮のようなお月さまが横向きで出てきてた。初物の黄金メロンお月さま。瓜かな?

「昔の人は、夏に瓜を食べるたびに思い出してたかもね。」

食べる前の瓜は満月

半分に切ると半月

四分の一に切って

食べると三日月♪♪

三日好き〜!

「・・・」

「このまえ、おめでたい色って白い色だって言ったじゃない?」

「赤い色はどうなの?」

「赤い色もおめでたい色じゃない?」

「おめでたい時に紅白の垂れ幕をしたりするよね。」

そう、そう、紅白まんじゅうもあるし…

そうだよね。

赤は魔よけの色とされていて、赤い色で邪悪なものを清めることが出来るらしい。

それは、例えば、秋田のなまはげだったり、獅子舞の赤だったり、インドやネパールでおでこのところにつける赤いティカや、朱塗りの鳥居や建物なんかそうかもね。それに、巫女さんたちの赤い袴もそうかも。

お父さんたちが、忘年会で赤くなってるのも、実は邪悪なものを取り払うお払いになっていたりして・・・

「・・・」

「どうして、赤い色に清める力があると考えられたんだろうね。」

そうだね、それはわからないね。

でも、赤い色を見ると、牛とか興奮するっていうよね。

興奮するのは牛だけじゃないかもしれないね。血が騒ぐっていうか。

赤い色は血液のでもあるよね。

血液って不思議なものだよね。だって、血液だけだよね。身体中を旅しているの。心臓のところからそれぞれ分かれて身体の隅々まで出かけて行っては、また心臓にもどってくる。

まるで、あそこはこうだった、ああだったってミーティングして、他の血液が「じゃあ、そこ行ってくるかも!」って言って出かけていく。

「忍者の話?どこかで聞いたような…」

全体に動きながら体を一つの物として結び付けている。

おまけに、人は立っているから縦方向に流れていく。

それは、まさに私自身の力の源のようなものなのさ。

私自身の力が…

あれ?この話、前に話した様な…

夢だったっけ??

……

「なに訳の分からないこと言ってんの??」

…私の自身の赤い力が、邪悪なものを退治していくんだ…

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