前回の写真があまり分らなかったというご指摘を二三受けました。

わたしが言っていたのは 山の中央の後ろから広がる直線の放射状の光のことでした。

写真に目を凝らしてみてもなかなか分らないわけですから、

実際に起こっているときにこのことに気づく人はほとんどないのです。

こういう現象が日々起こっていてもほとんど気がつかないのではないでしょうか。

 

このことに気がつくためには、その現象が起こるであろうことを想定してそこを見てみること、

もしくは自分の心の奥底にある漠然とした不自然な気づきに目を向け、

それが何なのかよく考えながら、そこに目を向けることだと思います。

この次にどんな写真にしようかと二回目にして悩むわけですが、前回の話を引き継いで、

系統立てて進んでいくべきなのか。

そうしているうちに、新たな発見があり、わたしの興味が向いている、今現在の写真にするべきか。

とりあえず今回は前回の引き続きということで、放射状の光の写真を出してみます。

 

ところで、前回の写真のその放射状の光の中心には

じつはわたしの頭の影があるなどと話をするとわけが分らなくなってしまうでしょうか。

放射状の線を伸ばして中心の交差をするところを探し出してみると、そこに自分自身の頭の影の部分が来ます

〈もちろん実際には遠くの地面の場所なので現実的に見ることはできにくいとは思いますが〉。

私たちの日常に起こる自然現象の中で、わたしを中心に起こる出来事が結構あることに最近気がつきました。

虹や、様々な色の現象、反射の現象、数え上げればきりがありません。

二三日前も、朝露の虹色の真珠を見つけました

(朝露があってお日様が出てればいつだって起こることですが)。

これも実は自分の頭の影を中心とした同心円に起こる現象です。

世界の中で自分がいることで起こる出来事があるのは、結構悪くないな。

わたしが見ているこの外的な世界の中に、わたしがいることで起こる現象があるなんて、結構いいな。

そうしたら、他人の前で自分の存在が消え入らないように、声高に自分の主張をする必要もなくなるし。

そうしたら、本当に負け惜しみじゃなく、「誰も自分のことを必要としていなくても、

この世界がわたしを必要としている。」と言えるし。(…なんかペシミステック…かな)

 

さて、今回の写真はやはり前回の引き続きで海に起こる現象を取り上げました。

題して、「放射オーラ現象!」(すみません単なる冗談です)

これは一月ほど前のある晴れた午前中の海の堤防での写真です。

これもよくみて見ないと分りにくいかもしれませんが、堤防の影の先に頭の影があり、

そこから放射状に光らしきものが広がっています。

もちろん、自分の頭の影にできるわけですから、自分が移動すればその放射状の光も移動していきます。

二人でお互いの影を水面に見たときには、自分の影だけを中心に光が広がっているはずです。

こういう時二人は言い争うのでしょうか「俺の影が輝いているぞ!」

「何だって、輝いているのはおいらの方だ、お前の頭は輝きのないただの坊主頭だ。」などと。

この現象は前回の写真のように一生に一度の現象ではなく、天気のいい日に海、

もしくは川に行けばいつも見られる現象です。

ただ、そこには波の状態、水の深さ、太陽の傾きなど、見えやすい条件がありますが。

これを最初に発見したのは、小川の川べりで昼寝をしていた後、ふと川を見たくなって覗き込んだときに、

なんとも言えない異質な輝きを感じ、しばらく「何だろう、何だろう」って見つめたあげくそこに

自分の頭の影から放射状に広がっていく光を発見しました。

このときから、天気のいい日に川べりを歩くと、ついつい自分の影を水面に映してみたくなります。

これって、たまたま100円を拾ってそれからずっと地面が気になるのと似ているのでしょうか。

こんなことが増えるたびに、わたしは大変になってきます。

どこに行っても、あの現象は見えるか、この現象は?というようにチェックする項目が増えていくわけですから。

でもチェックした先に今まで気づかなかったものに気づくのは楽しいことです。

オタクと言われようと、自分の時間を自分の楽しいと思えることに使っていこう。

2004.5.7

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