Y「う~ん、」
I「なにやってんの?」
Y「う~ん、」
Y「考え事…」


I「どう見ても、腰が痛くて
うなっているかんじ」
Y「それもある。」


I「そんな体勢で、なに考えてんの?」


Y「このまえ、金星の問題解いたじゃ
ない。」
Y「我ながら、良くやったね、
って思ったんだ。」
Y「そして、ふと考えた。」


Y「赤道の上だったら
どうなるだろう?って。」
Y「そしたら、南半球に行ったら
どうなるだろうって。」


Y「そのまま、太陽と金星の円盤を
追いかけていたら
こうなっちゃった。」


Y「うーん、どっち周りだっけ?」
I「変なの」
I「そのまま後ろ見ればいいだけじゃない?」
Y「えーっ?」「そう?」
Y「なるほど!」「楽になった。」


Y「えーっ?」「まてよ!」
Y「ということは…」
Y「まさかさかさま」
Y「上から読んでも下から読んでも…」


Y「ということは…」
Y「金星は太陽の周りを左から太陽の
手前に来て右に進む、
って思ってたけど、
いや、金星だけじゃなくて、
ほかの惑星も月も、おまけに地球の
自転も南半球では逆回り⁉」


Y「えっつ‼」「みんな逆周り⁈」


Y「渦巻は逆回りって聞いてたけど…」
Y「台風も逆回りって聞いてたけど…」
Y「季節は逆だって聞いてたけど…」


Y「うーん、頭に血が上らないの
かな?」
I「かなり上っている感じ…」


Y「落っこちないのかな?」
Y「子どものころ、
地球の反対側の人が
どうやって逆さまに立っているか
想像して、不思議だったことを
思い出した。」


I「それだったら」
I「南半球の人にとったら、
私たちが逆さまじゃないの。」
Y「……」
Y「ぼくたち…?」
Y「えっ?逆さま…?」
Y「まさかさかさま」

I 「真っ逆さま!」


Y「それは考えなかった~!」


Y「えっ?」
Y「まさか、車が道路に逆さまに
張り付いてる!」
Y「海の水も張り付いている!」
Y「投げた物もみんな地面に吸い付け
られる!」
Y「よくもまあ、深い青空に吸い込ま
れなくて張り付いていられるな。」


Y「そうか、これって、地球の引力の
おかげなんだ。」
Y「地球が引っ張ってくれなかったら、
ぼくたち、みんな地球から引っぺが
されて奈落の底に真っ逆さまって
訳?」


Y「ああ、重力ってなんてありがたいんだ!」
Y「これまで、重力が強すぎる。
自分の体が重すぎる、って思って
いたけど、急に重力に感謝したい
気持ちになった。」

I「また、いつものように訳の分らな
いことをぶつぶつ言いだしたけど、
嬉しそうにしているから,
たまには、そっとしておいて
あげよう。」

Y「重力さんありがとう!」


I「はい、はい。」

2021/6/4 井手芳弘

つれづれ412 宵の明星、明けの明星2」への4件のフィードバック

  1. 重力がなかったら、奈落の底に真っ逆さま、と言うか、
    まっ上さま にお空に飛んでいってしまうのでしょうね。
    重力さま、感謝感謝。

  2. 太陽の道の方向は理解したのですが、
    金星の回りかたが逆になるのがわかりません。
    よく考えてみます!

    1. 木村美雪様
      そうですか、説明が足りなかったかもしれません。
      お盆が裏返る感じですが、
      すみません。
      考えで補ってみてください。

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