252 初めての中国

今回、中国にやってきました。

知り合いの方が中国におられ、

一度は訪ねてみたいと思っていました。

場所は大連です。

飛行機に乗って気が付いたのですが、

福岡空港から1時間半、距離にして1000km。

東京まで飛ぶのとあまり変わらない距離です。

「えっ? こんなに近いの?」と言った感じです。

中国と言えば、自分にとってまだ見ぬ遥か彼方の国。

それなのに、時々行く東京までと

ほとんど同じ時間で着いてしまう。

「北海道に行くよりも近い!」と驚いてしまいます。

飛行機はエアチャイナ、

福岡空港国際線から小さな飛行機で出発しました。

しばらくして機内放送。

中国語の後に英語、でも、日本語がありません。

頑張って、英語を聞くしかありません。

機内は誰が日本人で、だれが中国人だかわかりません。

同じ顔をしながら、

日本の日常と同じような風景でありながら、

言葉だけが全く違う、というとても不思議な世界です。

思えば、自分自身、

ヨーロッパの方に出かけることはあっても、

目と鼻の先の国、

韓国や中国に意識を向けたことがあまりありませんでした。

共産主義の国、made in China、

コピー天国の国、反日感情が強い、PM2.5など

マイナスのイメージしかありませんが、

日本文化の基礎になっている

三千年の歴史を持っている国でもあります。

短い飛行時間にもかかわらず機内食も出て、

あっという間に飛行機は下降していきます。
高層ビル群が荒野に立ち並んでいるような、

不思議な光景を眺めながら着陸です。

降り立った空港の周りに、同じ形をした住居ビルが立ち並びます。
その他は緑があまりない風景です。

「そうか、こちらは国営だから、

与えられた同じような建物の一室に住むしかないんだ。」と納得です。

「自分で好きな建物を

好きな場所に建てることができないんだな。

(理解が間違っていたらすみません)」

「でも、住宅の確保はされている…」

何とも言えない感覚です。
不勉強で申し訳なかったのですが、

大連と言うと戦前は満州の一部として、

日本からやってくる人々が到着する港町でもあり、

その昔たくさんの日本人が住んでいたところだったようです。

そのころに日本人によって建てられた

立派な風格のある建物がまだ残っています。

現在は800万人ほどの人々が住み、

町の中心にはたくさんの高層ビルが立ち並び、

目もくらむようです。

それでも上海などと比べたら雲泥の差のようです。
うーん、中国すごい!

街を歩く人たちの服装もとてもおしゃれで、

ヨーロッパの車、日本車などの高級車が

街の至る所で見られます。

街の中はこれらの車が走り抜けていきます。

人々は、その車の隙間を縫うようにして横断していきます。

ううん!これはトルコやヨーロッパの国で経験済みだ!

それらの国では、

信号があっても関係なく歩行者が渡っていきます。

でも、ここ中国は少し違います。

車が切れるまで待っていても、全く車が切れません。

信号機がついていないところが多いからです。

横断歩道もあってないようなもの、

車がビュンビュン走り抜けていきます。

仕方なく、上級者の中国の

おばさんたちの横に並び、運命を共にします。

大井川の川渡しのような気分です。
激しく流れる車の川の中を渡っている感じです。

これだけで、アクション映画に参加しているような気分です。
もちろん、車だってなかなかのものです。

大きな4車線ある一方通行の道を、

別の4車線の道路がやや斜めに交差しています。

信号機もない斜め交差点を

ひっきりなしにスピードを上げて通る車の間を

別の車の一隊が間隙を狙って、待ち構えています。
「がんばれ!」気がついたら、

手に汗を握りながら横切ろうとする車を応援しています。
「そうだ!」「そこだ!」「カウンター当てて、あとに続くんだー!」

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