269 ふと立ち寄りました

夏至が過ぎ去りました。

夕暮れの空の金星と木星がいよいよ近づき、

また離れようとしています。

もうすぐすると、金星は夕暮れの空で、

地球に落ちていく隕石のように

明るく輝きながら西の空から消えていくでしょう。

太陽の高みと、

梅雨の湿気を含んだ曇り空の中で、

気を失ってしまいそうで、

フラフラとさまよい歩いてしまいます。

ちょうど、穴の開いた桜の葉っぱのように、
意識にポツポツと穴が開いていきます。

なんだか、現実が夢のような、

そんな危ない感じさえしてきます。

 

ふと、気がつくと港にやってきていました。
福岡の博多ベイサイドブリッジです。

壱岐、対馬、韓国行きの

フェリーが出ているところです。

高速からは、いつも眺めていたのですが、初めてやってきました。
あたりは、大きな船や建物が並んでいます。

車を駐車場に止め、フラフラと突端まで行ってみました。

魚を釣っている人がちらりほらり、
先には、鉛色の海が広がっていました。

ゆらゆら揺れる水面の一角が怪しく輝いています。

なんというか、鉛の表面に熱が加わり、

表面に光沢のある幕ができたかのような感じの温かさです。

このおかげで、水面はより一層と

ろとろ感を増していき、私の意識は混濁していきます。

以前によく、

この色合いに夢中になり写真を撮っていました。

何とも言えない、懐かしい再会です。
灰色と思っている色が、

よく見るといろんな色合いからできています。

1000円の買い物をすれば、

200円の駐車場代が無料になると書いてあったので、

1000円分の買い物をしようと店に買い物に入りました。
気がつくと、3000円分ほど買ってしまっていました。

* * *

長崎の研究会の帰りに、

フラフラとパーキングに寄りました。

このパーキングは私が知っている

高速道路のパーキングの中で、

眺めで1,2を争う絶景の場所です。

高台から大村湾が一望に見渡せます。

夕暮れの中、眺めのいい芝生のベンチに腰を降ろし。

おもむろにパソコンを取り出して、パチパチパチ…

気がつくと、身体中蚊にかまれていました。
夏の季節の夕暮れのベンチはお勧めできません。

ずっと曇っていましたが、

夕日が落ちた後、遥か彼方の海が明るく輝いていました。

自然と、意識はそこに吸い付けられます。

ここからは見ることができませんが、

あの海の場所からは、明るい青空が見えていることでしょう。

「ん? 青空?」
「青空見えてるのかな?」
「何が見えてるんだろう?」
ボーとして、手足はかゆくて、考えることができません。

* * *

ひさびさ、

福岡市の図書館にやってきました。

というか、本を読もうと

思ってきたのは初めてかもしれません。

たどり着くと、

ちょうどガードマンの方が扉を閉めていました。
「2時間100円の駐車場代を払ったので、

せっかくだから少し散歩でもしよう。」
でもどうして、

2時間過ぎると30分100円なんだろう?」

一度車を出して再度停めるといいんだよね。

でも、その時は駐車場満杯なんだろうか?」

などと考えながら、そこらのベンチに腰を降ろし

、パチパチパチ。

気がつくと、そこらじゅう蚊にかまれています。

夏ごろの夕暮れの

図書館近くのサザエさん通りのベンチはお勧めできません。

高校生の男たちが

雄たけびをあげながら走り回っています。

外国人のカップルが後ろから歩いてきます。

よく聞いてみると、ドイツ語です。

何を言っているか、かゆくて集中できません。

夏は間近です

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