そのお屋敷は喫茶店になっていました。
そこで、夕食を食べました。
お店の名前は まほろば でした。
ウーン~ ま・ほ・ろ・ば~ !?
いい響きだ~!
夕食を食べていると、
インド風の方が話しかけて来られました。
この喫茶店のご主人さんです。
リーベリースクールの方からうかがっていたのですが、
この方はインドの方で
日本の奥さんと経営されているそうです。
インドの方特有の人懐っこい方で
とても流ちょうな日本語で話されます。
食事は、お肉とピーマンなどの野菜に
インドのほうれん草カレーをアレンジした
緑色のソースが掛かっているものが出てきました。
やっぱり、ソースはとてもおいしかったです。
「インドのカレーでは一緒に混ぜちゃうけれど、
食材とソースを別々にすると日本的かな、と思って。」
とはご主人の言葉です。
今、ここで講座が行われていることや、
店のことをいろいろと話してくれました。
次の日の朝食もそのお店でいただくことになっていて、
店の前に行くと、昨日の講演者と思しきお坊さんに
ご主人が庭の案内をされていました。
早速、私も参加させていただき、見学です。
それにしても見事な庭です。
お話を聞くと、この庭と屋敷はその昔、
この地方の大地主の方が持たれていて、
明治時代に今の建物に立て替わったけれど、
庭は当時のままだそうです。
今の持ち主の方が、維持しきれず
取り壊しの計画が進んでいたところ、
なんとかして、この素晴らしい建物を残そうと
市や県に働きかけたけれど、どうにもならず、
仕方なく、借りて、自分で喫茶店を
今年の春に始められたそうです。
店をやったことはなかったけれど、
とにかく何とかこの建物を残したい、
という一心でここまでこぎつけたとのことです。
部屋の中には、
風格のある大正時代の洋館を思わせる
テーブルや椅子、カウンターが並んでいます。
すべて、このお家にあったのかと思ったら、
はじめは家具など、何にもなく、
自分でインターネットを使い、
外国の中古の家具を探してきたのだそうです。
日本の古い家屋に、
外国にあった古い家具が不思議なほどマッチしていました。
昔は、この庭には井戸があったけれども
今は埋められているそうです。
どうにかして、井戸を掘りたい、と言われていました。
それも、昔の石を積むやり方で…、と。
日本人以上に、日本の物の価値がわかられている方でした。
朝ごはんは、庭の見える、
朝陽が射しかける、まほろば、な縁側でいただきました。
それは、それは、心地よいひと時でした。
皆さんも、瑞穂市に来られたら、ぜひ寄ってください!
→美濃のまほろば