293 葉っぱの不思議

水の不思議について前回書きました。

今回は、葉っぱの色合いの不思議について書いてみます。

葉っぱは水と空気と光が

一緒になって出来上がったものです。

詳しく言うと光が水と二酸化炭素を結び付けて葉っぱの形にしました。

要するに、葉っぱは水でできているようなものです。

要約していいのかわかりませんが…

だから、水に似ています。

木々や草の葉をよく観察していると、

2種類の色合いがあるのが分かります。

一つは光を反射した色あい。

もう一つは光を透過した色あいです。

反射した色あいは表面がツルツル、テカテカに輝いています。

光の反射の白い色が見えている場所があります。

表面を見せている葉はほとんどが反射しています。

反射を通して葉っぱの表面の立体感をとらえることができます。

でもその分、葉の色合いを感じることが難しくなります。

それに対して裏面を見せている葉は透けています。

透けていると言っても、ビニールや色ガラスのような透け方ではありません。

色ガラスなどは、

向こうの光が透けてやってくるのに対して、

葉の透け方は葉の中に

光の一部が留まってボワッと輝いている感じです。

これは、紙の透け方とよく似ています。

考えてみたら、紙も木から作られていますよね。

このようなマットな透け方を

通して向こう側を透かして見ることはできません。

でも反対側に投影された影は透かして見ることはできます。

全体として輝いているので、

表面の形態を認識することができません。

でも、どうして表面を見せている葉は反射し、

裏面を見せている葉は透過するのでしょうね?

一つは葉の向きの関係だとおもいます。

こちらから見て裏側が見えている葉は、

その葉が地面のほうを向いているので、

暗い側から明るい側を見ることで透けて見えます。

また、細毛も多いので

マットになっていて反射しにくくもなっています。

ちょうどマジックミラーのようなもので、

明るい側から暗い側をのぞき込むと

反射して鏡に見えますが、暗い側からのぞくと透けて見えます。

お日様が輝くいい天気の日は一見、

周りが輝いていて色合いも鮮やかなようですが、

反射光が強く表れています。

それに対して、曇りの日は、

どんよりしていて鮮やかではなさそうですが、

たくさんの透過光の色合いに包まれています。

光が太陽一か所に集中する晴れの日のように、

反射と影があり、表面の形態と立体感をつかみやすいが、

その分、葉の中を通した色合いが感じにくい。
ところが、曇りの日は、

葉の表面で光が反射するよりも、

多くの葉が光を透かし、携え、ぼんやりと輝く。

そのために形態を認識することは難しいが、

透過した色あいをより感じることができる。

曇りの日は色が鮮やかではない、

という先入観を捨てて世界を眺めると、

その美しい輝きに見とれてしまうことでしょう。

つくづく光の在り方って、

人の意識に似ているなーと思ってしまいます。

意識を集中させて周りの世界を眺めていくことで、

周りにどのようなものがあるか認識できますが、

自分の意識が勝ちすぎて、

そのものを感じることができません。

それに対して、意識を漠然とさせることで、

そこに存在している物の色合い(本質)を感じることができる気がします。

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