今年はなかなか梅が開かないと思っていたら、
このところの陽気で一気に咲き終わり、
サクランボのサクラも1日で咲き、
いつしかモクレンも満開を過ぎようとしています。
遅れていた春が一気に遅れを取り戻しているかのようです。

前回整理でお知らせした1時間整理は
相変わらず続いています。

三日坊主で終わっていないのは、
今のところ、このつれづれと1時間整理です。

最近、梅の花をチョークで書いたりすることが多く、
梅の時期が長く続いたこともあり、梅を意識しています。

家と家の間に一本の梅の木があり、
いつもそのそばを通ります。
家の間に挟まっていることもあり、
日当たりもよくないので、
ほかの梅に比べて遅めに咲きます。

この木からはたくさんのことを発見させてもらいました。

梅の枝を見てみると緑色の枝と
茶色っぽくしている枝があります。

緑色の枝は去年伸びた枝で、
この緑色の枝に花が一つずつ枝に密着して咲いています。

緑色の枝は、長いものあれば、
短いものもあります。
長く、勢い良く伸びた枝には
花が付かないものが多いようです。

この木に2メートルを超える
緑色の枝が付いていました。

その枝は屋根の軒先で大きく
カーブすると屋根を超えて伸びています。

そしてなんと、枝の突端の近くに
花が2、3個ついているではありませんか。

「これほど、勢い良く伸びる枝には花は咲かないはずなのに…」

絶句していると、
花が「ハハハ」「どうだ!」
と笑っていました。

それ程勢いよく枝が伸びるのに、
梅の木が大きくならないのは不思議です。

緑色の枝が、去年の枝の部分、
一昨年の枝の部分はどうしているのだろうか、と観察してみます。
サクラと違って梅は剪定されることが多く、
複雑なのでなかなかつかめません。

絵をかいてもつい観念的、
図式的になってしまいます。

花も散り始め、
後には五角形の星形のガクとモシャモシャしたおしべが残って、
それはそれでかわいい感じです。


地面には花びらが落ちています。
どれもサクラと比べると円くしています。
まんまる?


「えっ?」「真ん中に切れ目はないの?」
花を見てみます。
真ん中に切れ目があります。

花びらを手にしてみると、
なんと切れ目だと思っていたのは、花びらのひだでした。
ちょうど真ん中のところにひだが寄っているので
切れ目のように見えていたのです。
「そ、そうだったんだ!」
「えっ?じゃあ桜は?」
ちょうど、サクランボのサクラが咲いていたので見てみました。
これはひだではなく、ちゃんと真ん中に切れ目がありました。
これまで、分かったつもりになって
見過ごしてきたことにショックをうけました。

頭を冷やし方々、
郵便局に行くついでに、少し回り道をして歩いてみました。

途中の天神様の梅の枝先はピンと伸びていて、
その下の横に伸びた短い枝に花がたくさん咲いています。

「梅がサクラと違って清楚な感じがするのは
花が一つ一つついているせいなのか。」
と、妙に納得します。
<昔は桜よりも梅の花の方が人気だった>とどこかで読んだ気がします。
昔の人たちの感覚に合っていたのでしょうか?

老梅が私の子どものころからずっとそこにあります。

子どものころはよくここでかくれんぼや缶けりをやっていました。

子どもの頃にも「ゴツゴツした年をとった梅だなあ。」
と思っていましたが、
今も変わらず年をとっています。

階段を上ると公園があり、サクラの樹が植えてあります。 

梅と違ってサクラの枝は、細くくねくねと曲がっています。
まるでミツバチがブンブン羽根を鳴らしながら飛び回った跡のようです。

おっ!また梅の木がありました。
「ふむふむ、やはりまっすぐ上に伸びた枝には花はつかないな。」
「えっ?でもこの横の真っすぐの枝には花が咲いてる!」
「???」


自然は小説より奇なりです。

観察は続きます。

「早く郵便局いかなきゃ…」

2022/03/18 井手芳弘

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